ぼくを探しに(The Missing Peace)

「自分探し」

・・・なんだか不思議な言葉だ。

自分はここにいるのに
わざわざ探しにいかないと見つからない?


誰よりも一番自分の事をわからないのが
自分なのだろうか?



そういえば中学生の時に「ぼくを探しに」
という本を読んだことを思い出した。


端っこのカケた、未完成のまるの「ぼく」が
完璧なまるを目指して
自分に足りないカケラを探す話だ。


ある日、ようやくちょうどいいカケラを見つけて喜んだものの、
今まではカケていたところから声を出して楽しく歌えたのに
丸になってみたらちっとも歌えなくなってしまった。



「なるほど つまりそういうわけだったのか」

それでぼくはころがるのをやめて

かけらをそっとおろし

一人ゆっくりころがっていく

ころがりながらそっと歌う

「ぼくはかけらを探してる
 足りないかけらを探してる
 ラッタッタ さあ行くぞ
 足りないかけらを探しにね」


逆に何かが足りないってことが
動く原動力になるんじゃないかなぁ。

何不自由なくて完璧だけど、
面白くもなんともない退屈な毎日を過ごすよりも
不完全ながら
いろんな可能性を求めて
あっちこっち転がり続けた方が
ずっと面白い!

と思うのは私だけだろうか。



新装 ぼくを探しに

新装 ぼくを探しに