祝福(Bless) - SOUL2SOULS　

年末、ｵﾉ・ﾖｰｺさんが出演したTVを見たのもあって
最近出版された本を買って読んだ。

（実はﾋﾞｰﾄﾙｽﾞの音楽にもｼﾞｮﾝ・ﾚﾉﾝにも
あんまり影響を受けずに来たのだけど
ﾖｰｺさんには以前から注目していたのだ。）

この本は、とてもｽﾄﾚｰﾄに簡単な言葉で、
話しかけるように書かれている。

そのなかで一番驚いたのは

愛する人を失って、
打ちひしがれているうえに誹謗中傷され、
心身共にまいっていた時に
彼女が選んだ行動だ。

それは
「他人を祝福する」こと。

まわりの親しい友人や知人だけでなく、
誹謗や中傷をしている人をも祝福していったら

まず自分のなかの怒りが鎮まり
次に相手が態度を和らげたという。

彼女はその時
「自分を傷つけていたものは、自分のなかにある怒りや恐怖だった。」
と感じて逆に少しずつ自分が癒されていったそうだ。

葛藤しつつも、色々な事を乗り越えて
「敵を祝福する」ことができたときには
既に自分の中から敵は消えていたのだと思う。

｢祝福｣っていうのは、｢祈り｣なんだと思う。

他力本願の神頼みは祈りではなくて、お願いで。
あくまでも個人的なモノだ。

「祈り」は自分を含めた、もっとひろい意識で
幸せを念じることなんじゃないかと思った。

私もいろんな場所で
誰かほかの人たちを祝福して祈りたいと思う。

それにしても、なんてカッコいい70歳なんだろう。
そして、いつまでも｢オンナ｣でい続けているのがステキだ。

決して表面的ではなくて
内面からにじみ出る言葉が心に響いた。

あっちこっち紆余曲折しながら
いろいろな経験を積み重ねていって
こんな深みのある大人になりたい、と思った。

Goodbye Sadness - Roberta Flack
written by Yoko Ono